長恵

Cho Megumu　

Photo Courtesy: Kushino Terrace

長は、クリスチャンの家庭に生まれ、自らも中学の時にキリスト教徒になる。社会人になって機械の設計図面を書く仕事に就くが、軍事兵器の図面を書くことに嫌気が差し、26歳で退職。以後、広島県内の福祉施設にて、障害のある人たちの表現活動を支援してきた。64歳でパーキンソン病を患い、施設を退職してからは自宅で空き箱をキャンバス代わりにしたり、ダンボールを額縁に見立てたり、身の回りにあるものを用いながら絵を描き始める。クリスチャンとして自分の生い立ちを描いた詩画や、「天子」と呼ぶ丸々とした体型の子供が登場する絵画を制作する。長が空想した「天子」は、頭に十字架、両手にハンドベルを持ち、「ドラえもん」がヒントになっているという。晩年は悪性リンパ腫を患いながら制作を続けた。

プロフィール

1942年広島県生まれ。長年にわたり福祉施設で障害のある人の表現活動の支援を行う。退職後の2007年から自宅にて絵を描き始める。主なグループ展に「遅咲きレボリューション」（2016年 クシノテラス、広島県）、「日本とタイのアール・ブリュット〜知られざる美のかたち」（2019年 バンコク芸術文化センター、タイ）、「あるがままのアートー人知れず表現し続ける者たちー」（2020年 東京藝術大学大学美術館、東京都）等がある。2020年逝去。

（参考作品）
個展「越境するミュージアム」 2018年　

（参考作品）
《天子のプレゼント 赤ちゃん誕生》 2014年
箱、キャンバスに着色　
Photo Courtesy: Kushino Terrace　

（参考作品）
《天子のハンドベルシリーズ 「肩を組合って」》 2015年
箱、キャンバスに着色
Photo Courtesy: Kushino Terrace 　

（参考作品）
《天子のプレゼント 赤ちゃん誕生》 2014年
箱、キャンバスに着色　
Photo Courtesy: Kushino Terrace　

（参考作品）
《天子のハンドベルシリーズ 「肩を組合って」》 2015年
箱、キャンバスに着色
Photo Courtesy: Kushino Terrace